Génération de roses

第17回 地獄のビザ申請!日本国パスポートは最強だと思い知った出来事の一部始終

蜂谷雅彦 カマクライフ

有明の中国ビザセンターにて

海外旅行するのに日本パスポートは世界最強だ。観光で訪問するのにビザを申請しなければならない国は一番少ないらしい。
今回は中国へ行くためのビザ申請。7年前にキューバへ行った時以来だ。

調べると六本木テレ朝通り(もう言わないのか?)の大使館ではなく、有明のビザセンターまで行かなくてはならないらしい。さらには受取りもそこまで出向かなければいけないとのこと。鎌倉からの往復は厳しい。2回じゃ交通費だけで4、5千円吹っ飛ぶし、時間も片道約2時間だ。

事前に大使館のサイトから申請書類に入力を済ませ、それを印刷し、提出しなければならない。驚く事に、入力すべき個人情報は本人以外に両親まで至る。 データで貼り付ける写真はメガネ無し、背景真っ白指定。手持ちでそんなモノは無いので、いろいろ仕事をさせられる。

さらにはデータのみならず、別に写真も添付しなければならない。ここで厄介なのが、証明写真のボックスには存在しないサイズが指定されていることだ。聞くところによると、会場に撮影ボックスはあるが、1台のみで長蛇の列だそうだ。

サイトの案内にはサイズ指定だけで、どこでそれが入手できるかまでの案内はもちろんない。ググってみると、意外にもデータさえ有れば、そのサイズでコンビニで印刷できるらしい。

長い道のりをかけて行くのだから、現地で何かがミスって帰されてはいけない。何度もチェックして完璧な準備で9月末、有明へ向かった。

受付までに3〜5時間!あえなく引き返す


申請者でごった返す会場

大崎から、りんかい線で国際展示場前で降り、住所のビルへ着いた。そこの12階らしいが、エレベーターホールがなかなか見つからない。どうにか辿り着くと、国慶節で10/1〜3はセンターが閉まるという会場内は、申請者でごった返していた。

まあその日は別の用事もあったし、出発日まで余裕もあったので、その日は状況把握と自分を諭して、そそくさと会場を後にした。

そしてリベンジ、国慶節明けの10月4日金曜日、また同じ道のりで会場へ向かった。一度行ったので、勝手知ったる何ちゃらだ。受験会場の下見をするということはこういう事なのかと、こんなところで初めてそれを理解した。

だが、到着すると前回より酷い状態だった。12階でエレベーターを降りると、会場にすら入れない。エレベーターホールにはみ出ている列の最後尾に付けるしかなかった。

待つ事1時間、ようやく会場内に入ると、会場内は人の渦。 どのくらい並んでいたのか、そろそろ受付の順番が来る人に聞くと、「2時間」との返事!という事はここからさらに2時間、そして本審査までさらに2時間以上かかる計算だ。

甘く見ていた。速攻で撤収した。

三度目の正直

そして三度目の正直となる10月7日、もう後戻りできない。また鎌倉からのこのこと有明へ電車を乗り継いだ。

運良くその日はある程度混んではいるものの、過去の例には及ばなかった。列もスルスルと進み、1時間で最初の受付へ辿り着いた。優秀だ。

書類は完璧に揃えていたはずだが、担当者が言うには、パスポートのコピーが必要だから、そこの機械に¥20入れてコピーして来いという。そんな事必要事項に書いてあったっけ?

ようやく事情を察したが、この受付は申請する資格があるか、もしくは事前に書類が揃っているかをチェックするプレ受付だった。

そこで、本番の申請の為の順番待ち番号札を渡された。さらに1時間以上待たなければいけないという。お昼がまだだったので、外でランチを済ませて50分後くらいに戻ったが、まだ前に30人以上待ってることがモニターの案内で分かった。

ようやく自分の順番が来て、申請受理後も支払いに10分待たされ、所要時間3時間で終了した。過去2回から比べるとまだマシなのか…?


ひたすら順番を待つ

受け取り日は4日後の10月11日金曜日。4時までならいつ来ても良いらしい。当日は受け取りだから、直ぐ終わるだろうと2時ごろ行ってみた。

甘く見ていた。
受け取りの人達も大量にいる。
番号札をもらって待つようにと書いてあるが、どこで発行されるかは曖昧だ。並んでいる人に聞くと、申請会場のセキュリティの方からもらって来なきゃいけないらしい。

ようやく見つけて番号札をもらうと、間髪入れずに「2時間以上待ちますよ」とセキュリティのおじさん(たぶん年下)が言い放った! まさに地獄絵図。

気分を変えようと階下のタリーズでコーヒーを飲み、もらった番号札握りしめて、2時間後部屋に戻った。まだ前に100人いる!泣 ようやくパスポート戻されたのが3時間経った、午後5時だった。

この状況を実況中継で伝えていたストーリーズを見ていた友人からメッセージが入った。
「お金出せば代理店でやってくれますよ」。
腰が砕けた。時、既に遅し。代理店で入手できる金額以上の交通費や食事代、さらには自分の時間を費やして不快な思いと共に獲得した後だった。

まあ一度経験する事も、体験学習として必要だったのだと思うことにした。

これから行く人にアドバイスするとしたら、パスポートのコピーと、ホテルとフライトの予約控えのコピーは忘れずに。そして休日前後の日の申請/受取は避ける事、だろうか。

もちろん、僕は次回から代理店直行です。

Author 蜂谷 雅彦(Masahiko Hachiya)
大人のためのコンフォート、ジェンダレス、エイジレスな服を提案する「HACHIYA」デザイナー。
アパレル駐在員として長くイタリアに在住し、帰国後はグッチをはじめとするハイブランドのマーチャンダイジングを手がける。
現在は、デザイナー、ライフスタイルコンサルタントとして活躍しつつ、海を望む鎌倉の家から、サバーバンライフを発信中。

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