Génération de roses

madameHのバラ色の人生

熱き時代の表現者たち

madameH的読書

これ、読んでから、展覧会を観るべきだった

皆さま、おはようございます。

暖かい日が続いてますね。
このまま春へ一直線!…ってわけにはいかないけれどホッとします。

なんか…日本っぽくなくて、Parisのレアール地区みたいな感じ

友達と一緒に2度目の「石岡瑛子展」

最終日近くなると「駆け込み」でやっぱり混んでますね。

友達が欲しかったこの図録、えっ売り切れ⁈
既に予約販売になってました。

いつも思うんだけど
展覧会の図録ってすご〜く値打ちがあると思う。
通常の出版物だったらこんな値段じゃ出来ないと思うし
押し並べてクオリティの高いものが多い。

展覧会の趣旨を理解するためにも、映画のパンフレットも同じ意味で
だから、躊躇なく買います。

前回はスルーしたこの本

「TIMELESS 石岡瑛子とその時代」河尻享一

帯のキャッチーなコピーがちょっとね…だったので

激しくてラブリー、命のデザイナー、エイコの物語???

(帯の写真は石岡さんのお父様が撮った…と本を読んだあと知った
会場に展示された山本海苔のパッケージデザインもお父様とのコラボだったとも)

ところがね、何気に立ち読みしたプロローグから
一気に引き込まれてしまいました。

石岡さんが亡くなる半年前…NYの真っ白なアトリエでの
ロングインタビューから始まります。
(展覧会場に流れるのは、この時の彼女の肉声)

インタビュアーとして、記者として、書き手として
こんなに優秀な素晴らしいひとが居るんだ…と正直、驚いた。

ホントに面白くて、時間を忘れて読んでしまいます。

500ページ以上の「評伝」だけと全く飽きさせないのは
勿論、優れた執筆力もあるけれど
5年間にわたる綿密な取材に裏付けられた「熱量」そのものなのか?

構成も上手ですよね〜!

「変わりゆく時代を舞台に石岡瑛子を主人公とするクリエイターたちの群像劇」

そう、まさにそれなんです。
この時代を切り取った、映画やドラマを観てるみたいでワクワクする。
様々なクリエイターのオールスター総出演ですから。
ドキュメンタリーフィルムみたいでもあるけれど。

「外伝」を途中に挟んでいるのも、この時代を知る上で興味深いです。

彼女の心のスターでありライバルとも…という2人の完璧主義者。

伝説のフィルムディレクター「杉山登志」と「レニ・リーフェンシュタール」

杉山登志が手掛けた、資生堂の数々の印象的なCM…想い出しますよね。
(YouTubeで検索すると観ることが出来ます)

絶版状態のこの本も何とか手に入れて読んでみたい。

36歳で自ら命を絶った天才「杉山登志」は伝説のひとになった。

この頃の私は、田舎もんのお子ちゃまで
こう言う世界に憧れつつも、毎日、お気楽にのんびり過ごしてたわ⤵︎

私よりもひと世代上のひとたちは、石岡瑛子さんを筆頭に
才能に溢れた、熱き時代を表現する先駆者たちが沢山居たんですね。

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